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食塩相当量が0gの食品は2,537品中973品 ― 成分表を「塩」で並べ替えて見えること
減塩の話は、たいてい「料理」から始まる
塩を減らそうという話は、味付けをどうするかという料理の話になりやすい。ただ、食品成分表を食塩相当量で並べ替えてみると、塩がどこから来ているのかは、味付けだけの問題ではないことがわかる。
このサイトが収録している食品は2,538品。うち食塩相当量の値がある2,537品を、多い順に並べてみる。
上位はすべて調味料である
食塩相当量が最も多いのは精製塩(家庭用・業務用ともに100gあたり99.6g)、次いで食塩(99.5g)、並塩(97.3g)。当然といえば当然だが、ここから少し下がったところに顆粒おでん用のだし(56.4g)が来る。
100gあたり56gということは、この粉の半分以上が塩だという意味になる。だしの素や顆粒スープは「味をつけるもの」として認識されやすいが、成分としては塩に近い。
一方で、973品は食塩相当量が0gである
同じ2,537品のうち、食塩相当量が0.0gの食品は973品ある。全体の38%にあたる。野菜・果物・穀類・生の魚や肉など、加工されていない食品の多くがここに入る。
食塩相当量が1g以上ある食品は570品で、全体の22%。つまり、成分表に載っている食品の8割近くは、そのままでは塩をほとんど含んでいない。
減塩を「食品を選び直すこと」と考えると選択肢は狭く感じられるが、「加工と味付けの段階でどれだけ足すか」と考えると、話の場所が変わる。
ほかの成分で並べ替えると、上位の顔ぶれは入れ替わる
同じ2,538品を別の成分で並べ替えると、上位に来る食品はまったく変わる。
| 成分 | 100gあたり最大 | 食品 |
| エネルギー | 899kcal | ひまわり油 |
| たんぱく質 | 87.6g | ゼラチン(豚) |
| 食物繊維 | 79.9g | こんにゃく精粉 |
| カルシウム | 7,100mg | 干しえび |
| 鉄 | 120mg | バジル(粉) |
| ビタミンC | 1,700mg | アセロラ(酸味種・生) |
注意がいるのは、この表がすべて「100gあたり」だという点である。バジルの粉を100g食べることはないし、こんにゃく精粉もそのままでは食べない。成分表の順位は、その食品を実際にどれだけ食べるかとは無関係に並ぶ。
カルシウムの1位が干しえびで7,100mgというのも、乾燥させて水分を抜いた結果である。同じ食品でも「生」と「乾」で成分表の位置は大きく動く。
成分表の数字を読むときの3つの注意
1. すべて100gあたりである。1食で食べる量に直さないと比較にならない。
2. 加工・調理の状態で別の食品として載っている。「生」「ゆで」「乾」「焼き」で値が変わる。
3. 0gは「まったく含まない」ではなく「0.1g未満」を含む。丸めの規則があるため、微量成分は0と表示されることがある。
この3つを踏まえたうえで並べ替えると、成分表は「何を食べるか」ではなく「どの段階で何が足されているか」を見る道具になる。
出典
- 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
収録食品数2,538品、食品群18分類。値は可食部100gあたり。食塩相当量の値がある食品は2,537品。